小銭が…


 利用者の支払いは不思議と日によって一方通行である

小銭ばかり出される日は、小銭入れに小銭があふれていく

逆に今日は来る客来る客、千円札払い

まあええやろ、思ってたらどんどん小銭入れの百円が減っていく

駅前から乗車して、老人施設まで乗られたおじいさんも1300円の料金で、

ごそごそポケットを探っていたが、結局千円札2枚

こちらはもう5百円玉もなくなっているので、100円玉7枚渡す

「ありがとうございます」

おじいさん、なかなか降りない

100円玉をポケットにしまおうとしているが、うまく手が動かないみたい

そのまま降りようとして、百円玉を何枚か車外に落としてしまった

小銭がアスファルトに落ちて、転がる音がする

「大丈夫ですか」

後ろを見ると、おじいさん震えながら、転倒した

こりゃ大変だ。

車を停めて助けに行くと、施設の職員も飛び出してきた

手を取って起こそうとしていたら、

「車いす取ってきます!」

「お願い」

職員同士で確認を取っている

「どうしましょうか、起こさなくても良いですか」

おじいさんの手を取りながら伺いを立てるが、こちらは無視

なんか俺のせいでおじいさんが倒れたような、責め立てるような雰囲気も感じた

ここは任せておこう

「おじいさん、車いす持ってくるみたいだから、まだ少し座っといてください」

手を放そうとすると、シャツに血がついていた…(月曜で洗い立てやったのにな)

「百円が…4枚…」

おじいさんが呟く

「あー、拾いますよ」

駐車場に散乱していた100円玉を集めておじいさんに渡した

お礼もない…

そんなもんか

11月25日(月) 53,360 39回

12月度累計 228,050 4乗務 平均57,013


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